五木ひろし

母の手
夕べ母さんの 手をみたら
何だか小さな 気がしたよ
一筋 一筋 刻まれた
苦劳のしわの 手のひらに
母さんの冬は 长かったね

粉雪降りつむ 田んぼ道
姉さんと仆の 手を引いて
亲戚 赖って ゆく途中で
泣くんじゃないよと 言いながら
母さんの细い手で 言いながら

学校へ 行くとき手袋が
欲しいと母さん 困らせた
おまえにも声が あるんだと
冷えた両手を すり合わせ
息を吹きかけて くれた指

暗い冷た人生 母の手だけは暖かい

雨にも风にも 贫しい暮らしにも
子供の为に 耐えてきた
子供の为に 生きてきた
强い母の手 やさしい手

子供の为に 耐えてきた
子供の为に 生きてきた
强い母の手 やさしい手

夕べ母さんの 手をみたら
何だか小さな 気がしたよ
仆らには心で つぶやいた
长生きしてくれよ 母さんきっと
たった 一人の 仆の母さん…

长生きしてくれよ 母さんきっと
たった 一人の 仆の母さん 母さん…

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