本音の手纸 |
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上北健 本音の手纸 雨音がしとしと嗫いた。 いま仆が何を憎んでいて、何を爱しているのか。 优柔不断が功を奏したのか、伤つくことも无くなった。 毎日を生きるたびに自分の弱さを覚えた。 こんな仆じゃ駄目だって解っているんだ、 谁も正解なんてくれやしない。 秒针がチクタク呟いた。 “仆が生きていた証明书だよ。” いつか谁かが仆を必要として、手を差し伸べてくれた时、 天井に 端くれを纺ぎ合わせてできた歌、届いているか。 毎日を生きるたびに自分の弱さを覚えた。 でも、待っててくれているって信じてるよ。 だから正解なんてしなくていい。 |
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